ゆるふわブログ

東京大学理科 I 類 2 年の学生です.プログラミング,大学の勉強,日常生活で感じたことをゆるふわに書いていけたらなと思います.技術的に拙いところがあっても温かい目で見守っていただければ幸いです.

sinh 型の置換積分

A セメスター期末試験まであと 1 週間,今日で大学 1 年生の全講義が終了しました.感慨深いものがあります.
テスト勉強で忙しいので手軽に書ける記事を.

電磁気の過去問を同じクラスの強い人が解いて答えを上げてくれたのですが,そこで,あまり見る頻度の少ない置換積分をしていたのでメモっとこうと.
直線電流の周りの磁場を求める積分です.アンペールの法則使えば一瞬とか言いっこなし.

 \displaystyle\begin{equation*}
  \frac{\mu_0 I}{4\pi}\int_{-\infty}^\infty \frac{R}{\sqrt{R^2+z^2}^3}\,dz
\end{equation*}
僕は  \displaystyle z=R\tan\theta,\,dz = \frac{R}{\cos^2\theta}\,d\theta と置換していました.
 \begin{align*}
  \frac{\mu_0 I}{4\pi}\int_{-\frac{\pi}{2}}^{\frac{\pi}{2}} \frac{R}{\sqrt{R^2(1+\tan^2 \theta)}^3}\, \frac{R}{\cos^2 \theta}d\theta &= \frac{\mu_0 I}{4\pi R}\int_{-\frac{\pi}{2}}^{\frac{\pi}{2}} \cos \theta\,d\theta \\
&= \frac{\mu_0 I}{4\pi R} \left[\sin \theta\right]_{-\frac{\pi}{2}}^{\frac{\pi}{2}} \\
&= \frac{\mu_0 I}{2\pi R}
\end{align*}
しかし,  z=R\sinh t と置換することもできます.
 \begin{align*}
  \frac{\mu_0 I}{4\pi}\int_{-\infty}^\infty \frac{R}{\sqrt{R^2(1+\sinh^2 t)}^3}R\cosh t\,dt &= \frac{\mu_0 I}{4\pi R}\int_{-\infty}^\infty \frac{1}{\cosh^2 t}\,dt \\
&= \frac{\mu_0 I}{4\pi R} \left[\tanh t\right]_{-\infty}^\infty \\
&= \frac{\mu_0 I}{2\pi R}
\end{align*}
これは  \displaystyle \left(\sinh^{-1} \frac{t}{a}\right)' = \frac{1}{\sqrt{a^2+t^2}} に由来するものです.
式変形の途中双曲線関数の公式  \cosh^2 t-\sinh^2 t=1 を利用しました.
また, \displaystyle\lim_{t \to \pm\infty} \tanh t = \lim_{t \to \pm\infty} \frac{e^t-e^{-t}}{e^t+e^{-t}} = \pm1,\, (\tanh t)' = \frac{1}{\cosh^2 t} です.

以下が参考になるかも.

mathtrain.jp
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